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ロック人生、ねぷたが源流—バンド「人間椅子」の鈴木さん「不気味な絵、太鼓の響きに魅せられて」

青森県弘前市出身の3人組ハードロックバンド「人間椅子」のベーシスト、鈴木研一さん(58)は、ねぷた祭りの大ファンです。東京在住の鈴木さんは、祭り期間中にバンド活動を休止し、故郷弘前へ帰ります。「弘前ねぷたの不気味な絵が魅力的で、その不気味さがバンド活動に影響を与えている」と語りました。

少年時代、地元の樹木地区でねぷたに参加していた鈴木さん。しかし、高校生になるとねぷた全体を見たくなり、観客として楽しむようになりました。特に弘前市の絵師、三浦呑龍さんの美しい女性画や、劇団夜行館の不気味なねぷた運行に魅了されました。

劇団夜行館は10年前から運行を休止していますが、和服姿で顔を白塗りにしたメンバーがたいまつを手に、おどろおどろしい絵の火扇を伴って練り歩く姿は鈴木さんの心に深く刻まれています。「あの気持ち悪さの大ファンで、後継ぎになりたいほど」と話す鈴木さんは、バンドのビジュアルにもこの影響を反映させています。

沿道の最前列で感じる太鼓の響きも「たまらない」という鈴木さん。華やかさと不気味さを併せ持つ弘前ねぷたへの愛は、「人間椅子」の曲作りやライブ活動の源流の一つとなっています。

1987年に弘前市出身の和嶋慎治さん(58)らと結成された「人間椅子」は、奇抜な世界観や日本文学を題材にした曲で平成バンドブームを牽引し、これまでに23枚のアルバムをリリース。テレビドラマやアニメ番組の主題歌も複数提供するなど、大ベテランとして知られています。

弘前ねぷたを題材にした曲「屋根裏のねぷた祭り」や「ねぷたのもんどりこ」は、鈴木さんが作詞・作曲を手掛けました。「曲ができてから歌詞を考えるので、初めからねぷたの曲を作ろうとは思わない」としつつ、「ねぷたの歌詞ならいくらでも書ける」と笑顔で語る鈴木さん。その熱い思いが、「人間椅子」の音楽に生き続けています。

 

news.yahoo.co.jp